【最新技術調査】VR③_360°カメラの比較
みなさんこんにちは。沖田はじめです。
今回はエクスポネンシャルテクノロジーのVRについて、引き続き360°カメラの話をしていきたいと思います。
前回の記事を読んで360°カメラに興味を持ち、ちょっと試してみたいけれどもどれを買えばいいのかと思った方もいるかもしれません。
今回は、市販されている360°カメラの中でミドルクラスの製品について紹介します。
まず、選ぶに当たって主な性能を挙げておきます。
・カメラタイプ:
半球または全天球があります。半球タイプはカメラが1個しかついておらず、空間のうち180°部分のみ撮影できます。対して全天球タイプはカメラが2個ついており、空間の全方向を撮影できます。
・静止画解像度:
静止画像として撮影する場合の解像度です。テレビを選ぶ上でよく4K,8Kという言葉を聞くかと思いますが、この数値が大きいほど綺麗に撮影できます。
360°空間を撮影するとなると、かなりの解像度がないと綺麗に撮影できません。筆者はRICHO THETA Sを試したことがありますが、これは5000×2500程度の解像度があり、通常使用用途では特に不満はなかったです。ただし、遠くに映った人物がぼやけてしまうなどはありました(ズームすると視点から近い範囲でも結構ぼやけます)。
・動画解像度:
360°カメラには動画撮影機能もついています。こちらはビデオ撮影と同じ視点で考えればよいでしょう。静止画に比べればどうしても解像度は落ちてしまいます。
・重量、耐久性、防水:
重量は基本100g~200g程度で、サイズもスマートフォンより小さいタイプが多いので、持ち運びに不便さは感じないと思います。
また、Go Proのような耐久性が優れているカメラだと、例えばロードバイクで山を駆け抜けるような過酷な環境の撮影でも耐えられるようです。
他には防水性という点があります。これが優れているカメラは水中撮影も可能なので、海などで泳ぐ魚の様子が360°映像で撮影できる点が魅力的です。
以上を踏まえ、ミドルクラスのカメラについて、いくつかのメーカーのスペックを一覧表にしました。
太字は、各性能の中で優れている部分です。
メーカー | IQUI | RICHO THETA SC2 | QooCamLite | Insta360 ONE X2 | 360FLY (4K) | GoPro MAX | KODAK PIXPRO(4KVR360) | Vuze XR |
カメラタイプ | 全天球 | 全天球 | 両方 | 全天球 | 360°x240° | 全天球 | 両方 | 両方 |
静止画解像度 | 5760×2880 | 5376×2688 | 4320×2160 | 6080×3080 | 3456×3456 | 1660万画素 | 7360×3680 | 5.7K |
動画解像度(/fps) | 2880 x 1440 / 30fps | 4K(3840×1920) / 30fps | 4K(3840×1920) / 30fps | 5.7K / 30fps | 2880×2880 / 30fps | 5.6K / 30fps | 4K(3840×1920) / 24fps | 4K / 60fps または 5.7K/ 30fps |
メモリ | 14.4GB | 14GB | 外付け | 外付け | 64GB | 外付け (64GB SDカード付) |
外付け | 外付け |
重量(g): | 60 | 104 | 180 | 149 | 172 | – | 130 | 212 |
耐久性 | – | – | – | – | – | 〇 (ランニングやサイクリングでも綺麗) |
△ | – |
水中撮影(防水) | – | 〇 (水中ハウジングケース TW-1装着により30mまで) |
– | 〇(10m) | 〇(10m) | 〇 (5m) | ×(IPX5準拠) | – |
価格 | 32,780 | 36,800 | 41,600 | 49,800 | 49,800 | 50,000 | 57,600 | 62,148 |
特徴 | ・ペン型 | ・スタンダードモデル ・Oculusでの視聴が容易 |
・撮影時に自撮り棒を消去 | ・最新発売 ・スタンダードモデル |
・キューブ型 ・超ワイドシングル魚眼レンズ ・市販のVRヘッドセットへの変換がワンタッチで可能 |
・YouTuberやプロも使用 | ・付属ソフトでYouTubeへのアップロード可能 | ・wifi接続でOculus Go で視聴可能 |
URL | vecnos | RICHO | kandaovr | insta360 | Amazon | GoPro | kodak | rentio |
一番コストパフォーマンスが高いのは、RICHO THETA SC2でしょうか。水中撮影する場合もケース装着により水深30mまで可能です。
Insta 360 ONE X2は中国のスタートアップ企業が開発したカメラですが、表の中でも最新機種になります。RICHO THEA SC2と同じくコストパフォーマンスはよいかと思われます。
一番価格が安いIQUIは重量が一番軽く、形状もペン型をしている特徴があります。静止画解像度は他と遜色ないですが、動画解像度は一番低いので注意が必要です。
静止画解像度にこだわるならば、KODAK PIXPRO(4KVR360)でしょう。
YouTubeに360°動画を上げるような方ならば、値段は張りますが、Vuze XRがFPSも高くオススメです。
キャンプなどのアウトドア用途であれば、プロやYouTuberも使っているGoPro MAXがよいでしょう。
以上、360°カメラの製品について紹介しました。今後もVR関連の技術について紹介していきたいと思います。
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