Nrealグラスの構成を調べてみた
みなさん、こんにちは。沖田はじめです。
今回は、Nreal社が開発したARグラスである「Nrealグラス」のハードウェア構成についてお話したいと思います。
※Nrealグラスには、「Nreal Light」と「Nreal Air」の2種類がありますが、ここではNreal Lightを元にしています。
Nreal Light一式(2022年5月現在)引用:Nreal developer
目次
●開封から接続まで
ここでは、Nreal Lightを開封し、中に含まれているユニット類についての紹介と、ユニット類の接続についてお話していきます。
横幅30cmほどの箱の中にケースが入っており、ケースを開けるとARグラス一式が入っています。
ARグラスです(右はグラスのカバー)。
計算ユニット(リモコン)です。※円形状はコントローラ
実は、ARグラスが本体ではなく、こちらが本体となります。
(パソコンで例えると、計算ユニットがパソコン本体、ARグラスがモニターに相当します)
コントローラ裏面です。
スイッチをスライドし緑色が見えると、コントローラの電源がONになります。
音量調節ボタンです。
計算ユニットとARグラスを接続します。
ARグラスからケーブルが伸びており、コントローラとUSB Type-C端子で接続します。
※計算ユニットは、Galaxy 5などのNreal対応スマートフォンでも代替え可能です。
電源を入れます。
図の赤枠のボタンを数秒間長押しすると、緑色に点灯し電源がONになります。
これで、ARグラスを装着すると、グラス上に起動画面が現れます。
初期起動時には、Sandboxをはじめとする少々のアプリケーションがインストールされています。
任意のアプリケーションをインストールすることも可能ですが、次項で説明します。
●計算ユニットにアプリケーションをインストールする
ここでは、計算ユニットを通してNreal Lightに好きなアプリケーションをインストールする方法についてお話します。
付属のUSB Type-C – Type-Aケーブルを、計算ユニットとパソコン本体それぞれに接続します。
また、パソコン上でこちらのサイトから、scrcpy(scrcpy-win64-v1.24.zip)をダウンロードします。
そして、ダウンロードしたscrcpyからscrcpy.exeを実行すると、以下のようなAndroidスマートフォンの画面が現れます。
計算ユニットがARグラスの制御装置となっており、Android OSで動いています。
scrcpyは、Android OSで動作するデバイスをパソコン上から操作できるソフトウェアになります。
計算ユニットに任意のアプリケーションをインストールするには、このようにパソコンからscrcpyを経由して行います。
Nreal用のアプリケーションをUnityなどで作成しておき、実行ファイル(.apkファイル)を上記scrcpy画面上にドラッグ・アンド・ドロップすれば、インストールが完了します。
あとは、scrcpyを終了し、計算ユニットとARグラスを接続しなおせば、ARグラス上にアプリケーションが追加されているのを確認できると思います。
●計算ユニットをwi-fiに接続する
ここでは、計算ユニットを通してNreal Lightとwi-fiを接続する方法についてお話します。
初期状態では、計算ユニットはwi-fiに接続されておりません。scrcpyを利用してAndroid画面の設定からwi-fiに接続する必要があります。
以下、wi-fiへの接続手順となります。
scrcpyのAndroid画面の上記部分を選択します。
Settingsを選択します。
Network & Internet を選択します。
Wi-Fiの右横をスライドして、Wi-Fiを有効にします。
Wi-Fi有効後、Wi-Fi部分を選択し、接続したいWi-Fiを選択します。
接続したいWi-Fiを選択すると、Connectedと表記されます。
接続したいWi-Fiをダブルクリックすると、Wi-Fiの詳細情報が表示されます。
Wi-FIの詳細情報画面では、MACアドレスやIPアドレスなどが確認できます。
IPアドレスは、接続先のアプリケーションから求められる場合がありますので、メモしておくとよいかもしれません。
以上で、Wi-Fiがとの接続が完了です。
●仕様
最後に、Nreal Lightの仕様(2022年5月現在)を記載しておきます。
ARグラスのサイズ:
展開時 175 mm x 146 mm x 44 mm
折り畳み時 156 mm x 52 mm x 44 mm
ARグラスの重さ:
106g
ARグラスの解像度:
片眼 1080p 30fps (旧バージョンは1280×720 30fps)
ARグラスの視野角
52°
ARグラスの特徴:
6DoF 空間追跡機能、平面検出機能、画像認識機能
ARグラスの音声:
デュアルスピーカー、デュアルマイク
ARグラスのセンサー:
2カメラ(空間認識機能付き)
解像度 5Mピクセルの写真/HDビデオ RGBカメラ
IMU(加速度センサー/ジャイロセンサー)
アンビエントライトセンサー
物体近接センサー
焦点距離 2m
ARグラスの接続端子:
USB Type-C
ARグラスに搭載されているボタン:
グラスの明るさのUp/Down
付属アクセサリー:
鼻パッド、VRカバー、レンズフレーム、クリップ、ケース、レンズクリーナー
計算ユニットのサイズ:
77 mm x 77 mm x 23 mm
計算ユニットの重さ:
140g
計算ユニットのCPU&GPU:
Qualcomm® SnapdragonTM 845 SoC
CPU: 8 Qualcomm® Kryo ™ 385 64-bit core
GPU: Qualcomm® Adreno ™ 630
計算ユニットのRAM(メモリ):
6GB
計算ユニットのストレージサイズ:
64GB
計算ユニットのOS:
Android 8.0
計算ユニットの無線規格:
Bluetooth 5.0, WiFi 802.11ac, USB-C, Micro-USB
コントローラのサイズ:
53 mm x 53 mm x 13 mm
コントローラの重さ:
20g
コントローラのトラッキング:
3DoF
●まとめ
Nrealグラスの構成についてお話していきましたが、いかがでしたでしょうか?
初めて触ったときは、計算ユニット(+コントローラ)が少々重めだと感じましたが、ARグラスではなくこちらがコンピューターのメイン部分だと知って納得しました。
計算ユニットの代わりに、Nrealグラス対応のスマートフォンをARグラスと接続すれば、ARグラス上でYouTube画像を観たりAmazonで買い物をするといったこともできるようです。
今後もNrealグラスを体験していき、わかったことがありましたら紹介していきたいと思います。
●参考文献
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