世界中が取り組む持続可能な開発目標(SDGs)とは!?
※本記事は、未来技術推進協会ホームページにて2018年1月1日に掲載されたものです。
こんにちは。TabiOです。
突然ですが、みなさん持続可能な開発目標(SDGs)をご存知でしょうか?
今回の記事では持続可能な開発目標の概要を紹介したいと思います。
持続可能な開発目標はSustainable Development Goalsが正式名称で、よくSDGs(エスディージーズと呼びます)と略されて呼ばれることが多いです。
何それ?自分に関係あるの?ってなる人も多いかと思いますが、このSDGsはほとんどの人に関係するのです。
目次
そもそもSDGsって何?
2015年9月にニューヨークの国連本部において国連持続可能な開発サミットが開催され、150を超える加盟国首脳の参加のもと、その成果文書として、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。
そのアジェンダは2030年を期限とする17の目標と169のターゲットから構成されており、それを持続可能な開発目標(SDGs)と呼んでいます。
SDGsが登場した背景
SDGsは2015年に採択されましたが、その前身となる「ミレニアム開発目標(MDGs)」というアジェンダがあります。
MDGsは2001年に国連で策定され、主に途上国向けの開発目標として2015年を期限に8つの活動目標が決められました。
2015年を迎え一定の成果は達成されたものの、世界情勢や環境の変化、MDGsで残された課題等があり、それを引き継ぎ新たな目標としてSDGsは登場しました。
MDGsが途上国向けの開発目標で先進国がサポートして行くような立ち位置でしたが、SDGsは先進国、途上国関係なく世界中の国々が対象としている活動目標になりました。
政府、企業、産官学との連携
SDGsは政府間で可決された内容であるとはいえ、世界規模で対応するとなると各国の企業も例外ではなく、企業はSDGsを達成する上で重要なパートナーとして位置付けられています。
「SDG Compass SDGsの企業行動指針」の言葉を引用すると以下のようなことを企業に要請しています。
企業は、それぞれの中核的な事業を通じて、これに貢献することができる。
私たちは、すべての企業に対し、その業務が与える影響を評価し、意欲的な目標を設定し、その結果を透明な形で周知するよう要請する。
企業活動を可視化して公表するように要請しており、積極的に関わる必要性を伝えています。
2017年現在でも様々な企業がSDGs達成に向けた活動を行なっています。
企業がSDGsの活動をする際にいくつかのSTEPを提示しています。
- SDGsを理解する
- 優先課題を決定する
- 目標を設定する
- 経営へ統合する
- 報告とコミュニケーションを行う
1の理解が進めばあとは2〜5は繰り返し改善して行くことが可能になるため、まずはSDGsを理解してもらうところが活動の入口として重要です。
産官学との連携では、2017年8月に金沢工業大学の事例が世界初のアライアンス締結をして話題になりました。
公益社団法人 金沢青年会議所、学校法人 金沢工業大学、独立行政法人 国際協力機構 JICA北陸、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニットが連携して、「SDGs×ビジネス×地方創生×産官学連携」の協定を結びました。
それぞれの得意分野を活かし合いSDGs達成に向けて活動する良い事例となりました。
個人としても関わりがあるSDGs
企業や産官学連携等はスケールの大きな話になってしまうことが多いのですが、個人にも関係する目標も入っています。わかりやすい項目でいうと目標12です。
目標12:つくる責任、つかう責任
つくる責任は主に企業側になると思いますが、それをつかう側にも責任があるというものです。
例えば、同じ値段、同じ原料の商品が2つあった場合、Aという商品は過剰に包装されゴミが大量に出る、Bという商品は簡易的な包装でゴミがほとんどでない。
その場合どちらを選びますか?
Aの方がパッケージが可愛いからこっちを買うという選択をした場合は、Bを買った場合に比べゴミが多く出ます。それだけ環境に負荷をかけていることになるのです。
実際の市場では全く同じ条件の場合はあまりないと思うので、一概にどちらが良いというわけではありませんが、個人の選択が世の中に影響を与えているということをつかう側の責任として知っておく必要はがあると思います。
これは17の目標のうちのほんの一部の側面なので、今後他の事例や項目を深く紹介していきたいと思います。
ここまでで、簡単にですがSDGsの大枠についておわかり頂けたでしょうか。
SDGsはスタートして約2年経ちますが、実際にアクションをしている企業も増え、認知度も上がってきました。
しかし、目標達成に向けてはまだまだたくさんの課題があります。
残り13年でどれだけの人や組織が主体的に関わり、アクションを起こして行くかで世界の方向性は大きく変わって行くと思います。
今回はSDGsの概要の説明でしたが、今後はSDGsのそれぞれの目標に対して紹介する記事やSDGs×テクノロジーの分野の記事を作成していこうと思いますので、次回の記事にご期待ください。
未来技術推進協会では、SDGs×テクノロジーという題目でアイデアソンを開催したり、様々な企業様と連携して、SDGsを推進する活動もしています。
全世界が取り組むこの活動に一緒に貢献できればと思います。
参考資料
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