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【シンラボユース】8/22 衛星データで思考を広げるSDGsアイデアソン開催レポート

みなさん、こんにちは!シンラボユース代表の神山です。

8月22日、シンラボユース主催のワークショップ「衛星データで思考を広げるSDGsアイデアソン」をオンラインで開催しました!

2回目となるこのイベントの開催目的は、コロナ禍で学ぶ機会が少なくなっている学生に衛星データの活用について理解を深めてもらい、SDGsの課題解決につながる考え方を養ってもらうことにあります。(前回の記事はこちら

今回は大学生だけではなく、夏休み中の高校生も数多く参加してくれました。学生同士で活発に議論を行いながら衛星データとテクノロジーを組み合わせた課題解決アイデアをゼロから生み出し、深掘りを行ったアイデアを発表してもらいました。

今回のテーマは「学生主導のアイデア創出」

このアイデアソンは、最初に衛星データ、テクノロジーの活用事例を紹介し、これらの組み合わせから解決できる課題はないか、学生ならではの視点でアイデアを創出してもらうことを重視しています。

前半のセクションではブレインストーミング形式でアイデアを書き出し、後半のセクションではグループで1つ面白そうなアイデアを選び、そのアイデアの深掘りを行います。

前回のアイデアソンでは、シンラボのスタッフが進行役を務めてアイデアの深掘りを行っていました。今回は、より学生主体でアイデアをブラッシュアップしてもらうことを重視し、グループのメンバー同士で以下の3つの項目に対してオリジナリティ溢れる意見を交わしてもらいました。

① SDGs17目標とのつながり、誰を(何を)救えるか

・・・そのアイデアによってSDGsのどの目標の達成につながり、どのような人やモノを救えるか

② 解決アイデアの内容

・・・衛星データやテクノロジーをどのように活用し、どのようなモノやサービスを生み出すか

③ アイデアを実施する手段

・・・そのアイデアのプロジェクトリーダーになったらどのようなプロセスを踏むか、どのような企業や組織とコラボするか

以下では、3つのグループが発表したアイデアを紹介します。

グループ①:植物プランクトンの分布データを活用した海底資源調査

グループ①は、植物プランクトンの分布を示す衛星データとIoTを活用した「環境負荷や人的負荷の少ない海底資源調査」というアイデアを発表しました。

JAXAの気候変動観測衛星「しきさい」では、海中の植物プランクトンが持つクロロフィルaという光合成色素を観測することができます。グループ①はこの植物プランクトンの分布を示す衛星データを活用し、プランクトンが密集する場所の海水成分を分析することで海底資源の調査に役立てられるのではないかというアイデアを出しました。

まず、衛星データで特定した植物プランクトンの密集地にIoTのカメラや水質測定装置を設置します。次に地上で集約したデータからAIを活用しながら画像解析や成分分析を行うことで海中の物質を把握します。それによって海底資源が埋まっている可能性が高い場所を特定し、必要以上に穴を掘ることなく地下資源採掘を行うことができます。

このアイデアが実現すれば、掘削による海へのダメージを減らすことができ、採掘に要するコストを踏まえたエネルギーや地下資源の持続的な利用につながると考えられます。

グループ②:魚やプラごみの目線で海の環境を考えるVR映像

グループ②は、海洋プラスチックごみの分布を示す衛星データとVRを活用し、「海に流れていくプラごみや海洋生物の目線に立ったVR映像で人々の意識を変える」というアイデアを発表しました。

海洋プラごみは川や海で堆積しているものであれば衛星画像で観測することができ、英国のプリマス海洋研究所などで海洋プラごみの流出量を推計する研究が行われています。このグループは衛星データで分析したプラごみの流れをもとに、魚やプラごみの目線でプラごみが海に流れ、海の環境を汚していく仕組みを学べるVR映像を作れるのではないかと考えました。

このVR映像を水族館などの施設で展示したり動画サイトで公開したりすることで、大人も子供もプラスチックごみが海の環境を破壊する原理を分かりやすく学ぶことができます。そして、消費者や企業に対して、プラスチックごみの問題を自分事として捉え、排出を削減するための意識づけを行えると期待されます。

グループ③:二酸化炭素を排出し過ぎると自動で停止する生産機械

グループ③は、二酸化炭素の排出量を示す衛星データと工場の自動化技術を活用し、「二酸化炭素を排出し過ぎると自動で停止する生産機械を作る」というアイデアを発表しました。

JAXAの温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」は、世界中あらゆる地点の大気中二酸化炭素濃度を測定することができます。このグループは、衛星データから二酸化炭素の排出が顕著な工場を特定し、排出量が月の基準を超えると自動で機械を止めるシステムの導入を依頼することを考えたそうです。

このアイデアの面白い点は、年に一度、二酸化炭素排出量の増減を衛星データで確認することによって、排出を削減した企業を表彰する制度が考えられていることです。ただ強制的に生産を停止させるのではなく、温室効果ガス削減の努力を行っている企業には持続的な生産活動を支援する仕組みが考えられています。

アイデアソンを振り返って

今回も高校生、大学生ならではのユニークなアイデアが飛び出し、大変活発なアイデアソンになりました!

SDGsに関する夏休みの宿題で今回学んだことを発表したいと言ってくれた参加者もおり、SDGsや衛星データへの興味、関心を深めてもらえたことを大変嬉しく思います。

今後もこのアイデアソンをブラッシュアップしながら実施し、SDGsを自分事として捉えるきっかけとなる場をより多くの学生に提供していきたいと思います!

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