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「ESGやSDGsは当たり前!差別化する経営戦略として取り組む攻めのBCP」開催レポート

みなさん、こんにちは
シンラボ/未来技術推進協会の福田です。

私が運営に関与した7/13にBCPに関するイベントを開催しました。今回は「ESGやSDGsは当たり前!差別化する経営戦略として取り組む攻めのBCP」でした。

今回は2部構成で4件の講演とパネルディスカッションで、BCPやESG投資に対する理解を深めました。ここ数年で急速に広まってきたBCP対策やESG投資に対して、中身は分かるけど具体的に何をしたら良いのかという点で悩んでいる方が多いのが実情です。

今回のようなイベントを通じて各社で取り組んでいる先進的な事例を共有することで、自分たちが自社で何をやっていけば良いのかを少しでも考えるきっかけになればと思います。それぞれの講演の概要は下記のような内容です。

Part1:BCPを取り巻く構造変化とSDGsやESGを取り巻く金融資本市場

①経営戦略としてのBCP ~SDGs・ESG的アプローチ~【一般社団法人レジリエンス協会/沖山様】

首都直下型地震や南海トラフ地震の発生確率は高まってきており、首都直下型地震では首都東京が壊滅的な被害の発生が危惧されており、南海トラフ地震では中部・近畿圏・四国全域という広い範囲に被害が及ぶと想定されています。

また、最近は急激に回数が増えていると実感しておりますが、風水害被害は1976~1985年と比較して2010年~2019年では1.4倍に増加しています。さらに、東京付近に接近する台風も1.5倍になってきている状況です。こういったことは地球温暖化の影響で年々風水害が酷くなっていくことはある程度間違いないことなのかと思います。

昨今のコロナ禍の状況もありますし、自然災害が増えてきている状況からBCP(Business Continuity Plan)をしっかりと考え、何が起こっても事業を継続できるようにしていくことが大切な視点になっています。BCPは法律で決められている訳ではないですが、災害で会社が大きく傾くような状況では従業員も不幸になりますし、最悪の場合倒産してしまうことが危惧されます。

災害が起こることは避けられないことかも知れませんが、災害時に急激な事業の落ち込みを抑制し、そこからの復旧を早めにできるような方策を備えておかないといけないのです。

このような状況でも国内のBCPを準備しているのは帝国データバンク調べで16.6%しかないのです。今こそ、BCPを考えておかないと中長期的な会社の永続的な発展につながらないのです。

BCPの本質は危機的な状況が発生したときに事前にどういった行動するかを準備しておくこと、そして守るべき対象はビジネスです。そのため、重要業務を決めておき、何かあったときに対処できるようにするものであり、事業継続は経営そのものと言えるのです。

②サステナブル投資 ~金融・資本市場におけるESGとSDGs~【UBS証券株式会社/稲様】

サステナブル投資は元々ESG投資と同じような意味であり、持続可能な社会にそぐわない会社に対して投資をするのを止めて、持続可能な世界を作っていくために活動していくために投資会社としても活動している状況です。

なんとなく、投資家は利益優先というイメージを持っている人も多いですが、実はこういった社会課題解決に向けた取り組みがどんどん進んでいるのです。当然、こういった投資の先には収益ということを意識しているとは思いますが、持続的な社会の実現のためにサステナブル投資が増えていくと社会全体が良い方向に変わっていくのではと期待しています。

今の世の中の投資金額を見てみると、ヨーロッパ、米国、日本の順番でESG投資の額が大きい状況で、2020年には20~30%で増加していくと仮定すれば、4000~4500兆円まで拡大していくことが予測されています。これは非常に大きな金額で世界的な資金の流れの中で無視できない存在となっています。

ここで、先行しているヨーロッパでは従来の株式の時価総額ベースの金融市場には投資マネーが入ってきていますが、サステナブルETFの方が数倍の資金流入がある状況です。また、コロナショック以降では特に機関投資家の動きがかなり変わってきており、投資するベンチマークがESGの評価の高い企業への資金シフトがドラスティックに起こってきています。

さらに、気候変動への取り組みが強化されて、カーボンニュートラルへの対策をコミットすることを求めるような状況になっています。個人的にはこういった動きが日本国内でも主流になってきて、ESGに対する取り組みが当たり前になっていくような状況に変わっていけばと期待しています。

一方、ESGという観点が大事だと分かっていても、そこからリターンがないと継続的に資金が流れていかなくなります。ESGの投資パフォーマンスに影響があるかという点は引き続き議論されており、結論は出てきていない状況です。ただ、徐々にデータが出てきて、ESG高評価企業では相対的に高いリターンが得られるような結果が出ており、良い循環が生まれつつある世の中になってきています。

Part 2 各企業におけるBCPの取り組み事例紹介

③BCPにおける災害備蓄の課題とLaspyの取組み【株式会社Laspy/藪原様】

Laspyは「災害備蓄」を主要業務としている企業であり、多くの企業や地方自治体を対象とした災害対策という視点でビジネスを構築しています。

例えば、東京都帰宅困難者対策条例では数日間の従業員向けの備蓄を用意しないといけないと決められています。また、条例で決まっているということ以外でも会社においては事業活動の再開や復旧に遅れが生じることから、企業のBCPにも重要なことになっています。

このような状況においても都内の会社では約半数の会社は十分な備蓄が出来ていないのが現状なのです。都内のように場所代が高いところでは、災害備蓄のために場所を確保しておくことが難しいのは現状なのです。

そこには当然のことながら、賃料はかかりますし、従業員の作業スペースとどちらを優先するのかということも考慮しないといけないのです。Laspyの取り組みはこのような会社に対して災害備蓄をサブスクリプション型で提供する社会インフラを作ろうとしています。

災害が多い日本においては、こうった取り組みを進めている会社が企業や自治体連携でうまく広げていて頂けると安心して住める国になっていくと期待しています。

④明電舎のSDGs・ESG・BCPの取り組み【株式会社明電舎/伊東様】

明電舎は社会インフラ事業などを対象に電気機器を製造・販売している電機メーカーであり、自社内ではSDGsの優先課題を設定しています。また、中期経営計画の中で「ESG経営の推進」を方針として位置づけ、自社の目指しているESG経営の推進のために、社内報やビデオニュースを活用した社員浸透を進めています。

多くの社員はSDGsを自分ゴト化できていないのは他の多くの会社の現状だと思いますが、そういった状況を少しでも打破しようと総務や広報などが連携して多くの活動を進めています。

具体的な自社の取り組みとしては、自然災害に負けない街づくりという点で、「移動電源車・非常用発電装置」や「洪水・浸水対策支援サービス」などの商品を展開しています。また、自社としても災害時対応として地震中心のBCPから「オールハザード型」の発展を進めています。その上で、制度だけでなく階層別社員教育や自治体連携によるBCP対策セミナーなどを通じて実効的に意味のあるBCPへと進化させるように取り組んでいます。

パネルディスカッション

 

最後のパネルディスカッションでは、私がモデレーターを務めました。

コロナ禍を通じてBCPやSDGsに対する認識がどのように変化してきたのか、そして今後どういう方向に変わっていくのかを議論しました。現状では大企業を中心とした対応が中心になっているのは仕方がない部分ではあります。ただ、欧米で始まった大きな流れに乗って日本の大企業も積極的な動きを見せてきています。そういった活動を徐々に中小企業などへ広げていき、日本全体が当たり前のように取り組めるような社会が理想です。

また、沖山様の講演でもありましたが、日本企業での普及率が低い点で考えると、社内での浸透活動や社外に向けた広報も大切であるという点もそれぞれの立場で意見交換をしました。社内外へ展開していくためには一朝一夕にはいかないですが、継続して広報活動に取り組んでいく重要性を改めて実感しました。

最後に

次のSDGsコンサルエッグのイベントは8/23の20:00~22:00で「SDGsオープンイノベーションハブ ~知るを行動へ~」を開催します。次回はTSUKURU株式会社とCOCOCOLOR EARTHから講演者を招いたイベントとやなっております。こちらもお楽しみください。

申し込みサイトはこちらです。
https://peatix.com/event/2049394/view?k=3521917cf5a15d2d77ea3c5644816a667b0fc2e9

 

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