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自己紹介 佐野 巧馬

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2021/09/06

初めまして、佐野巧馬と言います。現在は大学一年生で、心理学を専攻しています。心理学を専攻していると言うと、「心が読めるようになるの?」と聞かれることがあるのですが、読めないからこそ学問として客観的に研究しようというものだと思います。

おそらく、心理学は日本において最も誤解のある学問の一つではないでしょうか。書店に行くと、○○心理学といった書籍が店頭に並べられていて、それほど日本人が人の心に関心があるということなのかもしれませんが、学術的じゃないな…と、生意気にも疑問に思ってしまいます。イントロダクションの授業で、「心理学は文系的な問いに対して、理系的なアプローチをする学問」という趣旨の説明がありました。本当に言い得て妙だなと思います。

「人の心とは何か」という、曖昧でいかにも哲学的な問いに対して、ひたすら統計や実験を繰り返して、科学的に心を明らかにしていこうというのが心理学です。(まだ入学から半年しか経っていませんが、それなりに正しい解釈だと思います)さて、私は文系受検だったのですが、大学では統計学や実験法を学ぶことになります。「これってもう理系なのでは…?」とつくづく思います。

少なくとも、大学を卒業するころには、自分は理系だと言い張ってもまかり通るぐらいにはなるのではないでしょか。心理学を学ぶにあたって、文系か理系かを気にしてはいられないので、私自身、できれば文系を名乗りたくはない気持ちです。テクノロジーやプログラミング等の、いわゆる理系学生が関心を持ちそうなものに興味を抱くのには、こういった理由もあるかもしれません。

恥ずかしい話なのですが、私は文系・理系を自分で選択していません。実は、英語が得意だったことから、高校ではグローバル科に在籍していまして、英語でのコミュニケーションを勉強していました。けれども、大学受験がありますので、文系・理系をもちろん選択するものだと思っていたのですが、グローバル科に在籍する学生は、自動的に「文系を選択した」ということになることを知りませんでした。

私は英語が得意ではありましたが、理科が好きだったので、物理や化学を勉強したいなとも思っていたのですが、時すでに遅しでした。(英語が得意なら文系、というのも、本当にどうかと思うのですが…)結果として、学びたかった心理学を専攻できたので良かったのですが、今でも、理系科目を勉強できなかったことが心残りです。ただし、数学は全然できるようにならなかったので、別に理系科目に向いてはいないことは明らかです。

けれども、学生を文系・理系と分けることで、関心を持つ分野を隔ててしまってはいないだろうかと思います。その点、心理学は文理融合なので、文系・理系関係なく勉強することのできる唯一の学問かもしれません。(逆に言えば、どちらの知識も必要ということになりますが…)意外と知られていないと思うのですが、実はいくつかの大学においては、文系でも理系でも心理学専攻を選択できるようになっています。これは本当に魅力的だと思います。

このように自己紹介をしていると、「グローバル科にいたのに、心理学を専攻していて、テックに関心を持っている、よく分からない学生」だと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。確かに、よく考えが飛躍していると言われるので、グローバルから心理学、次はテックへと段々と飛躍していっているなと自分でも思います。ですが、今では根本にある考えは一つのような気もしています。それは、「スラム街からビジネスプランを生み出したい!!」という思いです。(あえて大きい声で言ったつもりです)グローバル科に入ったのは、中学のころ英語が極端に得意だったのと、高校で一回は海外に行ってみたかったからでした。(海外研修があったため)

そこで、ボランティア研修というのに参加して、タイに行き、スラム街を訪れる機会がありました。驚いたことがたくさんあったのですが、最も驚いたのは、そのスラム街では、NGOが主導してモノ作りの市場を作ろうとしていたことでした!スラム街からビジネスが生まれるなんて!という驚きから、そのころから漠然と「スラム街からビジネスプランを生み出したい」と思うようになりました。

もちろん、とても難しいことではあるのですが、自分のキャリアが果てるころまでには、実現したいと思っています。最近までこれはただ単に漠然とした理想論として自分の中にあったのですが、大学でPBL(課題解決型の授業)を受けてみたり、SDGsを通して企業のCSV活動の存在を知ったりして、決して理想論ではないような気がしています。

「テクノロジーで社会課題を解決する」という思いと、根本的には同じだと思います。シンラボでの活動は、この超最終的目標に近づけるための、大事な一歩だと思っています。シンラボでは、学生視点の考えを大切にしていきたいです。Z世代という言葉がありますが、SDGsが2030年までの目標であることを踏まえると、10年後には社会の中核を担うことになる現在の学生たちの趣向やアクションが、最も大切にも思えます。2031年、現在の学生たちは、何に関心があり、何をしているのでしょうか。

つらつらと言葉を並べてはいるのですが、知識や経験は非常に乏しいので、自分で考えるのでは限界があり、何よりも技術が全くございません。少なからずの知恵を絞って、貢献できれば良いのですが、シンラボのみなさんから、技術を吸収させていただければなと心から思っています。何卒宜しくお願い致します。

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